歴史探訪(?)一人旅 〜岡崎編その1〜
先日、私は歴史探訪の旅と銘打ち、名古屋周辺から彦根周辺まで旅行してまいりました。今回はその旅のあれこれをレポートしたいと思います。
ただ、この旅行記。
おそらくリアル知人が見れば確実に身バレすると思います。この旅行記を読んで私のリアル知人だと思った場合、心の中にしまって決して私に問い詰めるようなコトはなさらないでくださいますと幸いです。まぁ、私の趣味やら性癖やらはおそらくリアル知人にはバレバレなので特に見られて困るモノはありませんが、それでもぬるい目で見守ってくださると助かります。
あと、写真やパンフレットを頼りに思い出して書いてはおりますが、記憶が曖昧なもので、コレは違うよ、という点もあるかと思いますがお許しください。
また。多分長くなります。旅行から帰ってきてこのかた、思い出しながら書いていましたが、終わりが見えないので書けた部分から公開していきます。つまり、どれだけの量になるのか私にも分かりません。さらに記事の修正もあるかと思いますので、その点ご了承ください。
では、前置きはこのあたりにして、本題へまいります。
■出発までのあれこれ■
さて、この旅を計画したのは8月中旬、上司から夏休みの予定を訊かれた時でございました。
……つーか、ですね。そもそも夏休みの計画とか、休めないんですけど何か? という私に、そこは無理矢理休め、と無茶ぶりをかます上司。
しかし、グループのメンバーの休み予定を避けると会議があったりして、休めない。上司はああ言ったけど、これ無理矢理休んだ日にはその後が怖い。
予定表とにらめっこしつつ、休めそうな日を探す、と。
目に入る「9月15日」。
9月15日。新暦とはいえ、この日は関ヶ原の合戦が起こった日。予定確認。うん、この週は大丈夫、休める。
……これは。きっと、関ヶ原に行けと言われているに違いない!(勝手な妄想)
そして、関ヶ原中心に予定を立てると……。
おお! 彦根や名古屋も行けるじゃないか!
うきうきしつつ、旅行の計画を練り、休暇届を書いていると……。
あれ、何で会議予定がスケジュール登録されてるの!?
ええ、私、予定表を一週間勘違いしておりまして、ですね……。
しかし、もはや関ヶ原行きで盛り上がった脳内旅行予定を変更することはできず。一週間前倒しで休暇を取り、関ヶ原方面を中心とした旅行に行くことにしたのでした。
で。予定決行2日前。9月3日。
台風12号、上陸。
実家に用のあった私、おそるおそる実家に電話をかける。
「母上様、今週、台風による通行止めで四国に帰れませぬが……」
「日曜は大丈夫でしょー?」
「……えーと。実は……」
と、旅行計画を白状する羽目になる私。
「あら、そうなの。じゃあ、○○さんと△△さんにもお土産買ってきてちょうだいな」
「何故」
「えー? この前お魚いただいたしー。お土産とか……」
母上。私、そのお魚やお土産、いただいておりませぬが。
……そんなハプニングに見舞われつつ、日曜夜、実家讃岐より名古屋に向けて旅立ったのでありました。
移動手段は夜行高速バス。夜行バスを利用したのは初めてだったのですが、思ったより快適な乗り物でした。まぁ、熟睡はさすがにできませんでしたが。
■名古屋到着■
さて、月曜朝。台風による通行止めの影響もなく、名古屋到着。まず、荷物を預けるためコインロッカーを探す。そこで思い出される福岡の一件(id:keikumaya:20110808 参照)。名古屋駅は福岡駅よりも広い。ついでに地下鉄やら名鉄やらの駅に地下街と、田舎者には少々難易度の高い作りをしておられます。
で、とった手段が。
荷物を預けた場所の写真を撮りまくる事。
目印になりそうな店や看板、案内表示その他。
そのうち一枚は到着のツイートに使い、もし容量不足で写真消去という羽目になっても良いように保険をかけ。
名古屋と言えばモーニング、ということで。ガイドブック片手に地下街をさまよう。目的地はシャポーブラン サンロード店。土産話には有名店へ行くに限る、うん。まだ朝早く、あからさまな観光客状態でもあり、さまよっていても迷惑になることも不審者として通報されることもないので(え)、じっくりお店を探すことができ、開店時間に間に合いモーニングをいただくことができました。
腹ごしらえも済んだところで、目的地岡崎に向け出発!
■熱田神宮参拝■
で。岡崎へ行く前に。
今回の旅の安全とか、その他諸々をひっくるめてお願いに熱田神宮へ参拝しようと思っておりまして。名鉄の神宮前駅下車。
……ええ、分かっておりました。電車の中で、雨が降ってきたな……とか脳内で呟いてみたりしてました。むしろ月曜は雨降るだろうなって天気予報見て覚悟はしてました。でも。
こんな大雨だなんて想像してないぞ、おい。
駅を出て、目の前の光景に呆然とたたずむ私。
そして、私としては大雨とか土砂降りとか言いたくなる雨の中、平然と歩かれている(おそらく)地元の皆様。
……えーと。これって、ふつーの雨の量、なんでしょうか。私、育ったのが雨が降らないと言われる瀬戸内沿岸なもので、うん……。
しかし、ためらったところで雨はますます強くなるばかり。
これは参拝するなってことですか、とかちょっと泣きそうになりつつ、駅の中にあったコンビニで調達したビニール傘を握りしめ、熱田神宮へ向かって雨の中を踏み出したのでした。
熱田神宮は神宮前駅から歩いてすぐ。境内は木が植えられ、パワーをいただくために散策、なんてのも素敵だと思います。
……天気さえ、よければ。
ようよう拝殿までたどり着き、何とか参拝できまして。その時撮った写真がこれ。
雨、見えますでしょうか。この雨の中、駅までの距離でも歩きたくないとか写真撮りながら思っていたのですが、でもこのまま雨が止むのを待っていたら夕方になってしまう可能性も……。
そうして、しばらく雨宿りするか、駅へ戻るかの2択で「駅へ戻る」を選択した私。
駅まで何とかたどり着き、旅行の先行きにも暗雲が立ちこめているのではないかと凹みつつ、目的地岡崎方面へと移動を再開したのでした。
今度は天気のよい日に参拝したい、と思いながら。
■東岡崎駅、到着!■
熱田神宮で雨に降られ、ジーンズの裾がぬれているのを気にしながら、名鉄に乗り、東岡崎駅で下車。やってきました、家康公生誕地! ちょっと外を窺うと、雨も弱まっている!
と、いうことで、観光案内所へ突撃し。
「こちらで自転車お借りできると聞いたんですが……」
「はい、どちらへ行かれますか?」
「えーと、東照宮へ行きたいなって思ってて……」
観光案内所のお姉さんは大変親切に東照宮までの道のりを説明してくださいました。
「ああ、滝山寺ですか……。あそこ山になりますし、今日は雨ですから、無理はなさらない方が……」
東照宮まで行かなくても伊賀八幡宮や大樹寺に行っていただければ、と、親切に案内してくださったのですが、それでも東照宮へ行きたいという誘惑に勝てず、自転車を借りたらまず東照宮へ行こう、なんて考えていました、が。
自転車をお借りして、駅を出発して数分後。再び強くなる雨脚。
ちょっと自転車で移動は、無理。
出発地点たる観光案内所へ戻る私。
「……すみません。自転車、せっかくお借りしたんですが、雨が強くなってきて……」
そんな私に、観光案内所のお姉さんはいやな顔一つせず、
「滝山寺は無理ですけど、大樹寺へはバスがありますし、岡崎城は徒歩でも行けますから」
と、行き方をレクチャーしてくださいました。
岡崎観光案内所のお姉さん、あの節はお世話になりました。
で。
自転車を返した私、東岡崎駅前のレンタカー営業所へ駆け込みまして
「車、お借りできますか−?」
……観光案内所の方に説明させておいてそれかよ、とか思わないでください。
だって滝山東照宮へ行きたかったんだもん!
改めて、レンタカーにて東岡崎駅を出発。まずは滝山東照宮へ向かいます。
■滝山東照宮■
レンタカーのカーナビに目的地を入力。
滝山寺は「たきやまでら」ではなく「たきさんじ」ということをここで知る。
(「たきやまでら」で検索してもカーナビが反応せず、観光案内所でそういえば「たきさんじ」っておっしゃっていたな、と検索しなおし、目的地設定できたので)
普段カーナビの指示に従わない私ですが、流石に今回はカーナビのいうとおり進む。
……そして。坂道と、その距離に。観光案内所で「無理はしない方が」なんておっしゃっていた理由を知る。これ、自転車で来ていたら多分この後筋肉痛で動けなかっただろうなー、なんて思いながら、滝山寺の駐車場らしき場所へ到着。車を止めて、鳥居を眺め。
ひょっとして、この雨は。権現様の、無理をせず自動車を使え、という思し召しだったのではとかいう都合の良い妄想を抱きながら拝殿へ向かう。
参道は、台風で折れたと思われる木の小枝が散らばっていたり、大きな水たまりがあって端を歩いてもスニーカーに水が浸みそうになったり、歩きにくいことこの上なく。
これはきっと、試されているんだわ、私。興味とか萌とか、動機は何でも良いからこれを乗り越えるだけの情熱を見せよと、そうおっしゃっていらっしゃるのだわ!
なんて脳内妄想を繰り広げながら階段を登り、滝山寺本堂へ。
右手に東照宮を見ながら、滝山寺に参拝。
綱吉公寄進の釣鐘。
灯籠に葵の紋が刻まれているのが、ここが徳川家ゆかりの場所なのだと再確認させてくれます。
寺のすぐ右手に進めば、そこが滝山東照宮。お隣さん同士、というより、同じ敷地に建ってます、といった方が正しい。
朱塗りの拝殿や葵紋が彫られた灯籠など、いつまで眺めていても飽きそうにないのですが、そうすると今後の予定に差し支えるので、名残を惜しみつつ、東照宮を後にします。
ちなみに。拝観料を支払えば、奥を見せていただけるそうなのですが、私が訪ねた日は、社務所は閉じられており、寺の方にも人の気配はなく。次に来たときには見せてくださいね、と念じて、次の目的地へ向かいました。
■大樹寺、伊賀八幡宮■
続いて向かったのは、大樹寺。こちらも有名だと思いますが、松平家の菩提寺で、徳川将軍のお位牌が納められているとのことで。
まず本堂にお参りすべく向かいますと、「お上がりください」との表示が。靴を備えつけのビニール袋に入れ、のこのこと本堂の中へ上がる。
正面に椅子が並べられていて、ここでご祈祷なんかされるのかなー、と見ていると。
「ご参拝ですか」
お寺の方に尋ねられる。すみません、受付、奥にあったんですね(汗)
参拝料をお納めすると、本堂の椅子に座って説明を聞くよう案内される。なるほど、この椅子はそのためのものだったのか……。
お寺の由来ですとか、家康公の旗指物「厭離穢土欣求浄土」(今PCで一発変換されたよすげー)にまつわるお話を聞かせていただいて。
その後、御座所や、そこにあったふすま絵、そして歴代将軍様方のお位牌を(ちなみに松平家、家康公より前のご当主の方のお位牌、さらにはお江さまのお位牌も)見せていただき。
興奮のあまり、うっかり長居する羽目に。
他に参拝されている方がいらっしゃらないようだといって、ずーっと口半開きで「すごいすごい」言ってる様はきっと非常に滑稽だったに違いない。
また、大樹寺では、大門から岡崎城天守閣が見えるとのことで、カメラの望遠機能で撮影。うーん、晴れていれば肉眼でも見えたのかなぁ。
その後、多宝塔を拝見し、松平家の墓所にお参りし。
慌てて伊賀八幡宮へ移動。お昼には八丁味噌の郷へ到着したかったのですが、お昼どころかこの時点で13時……。
さて、気をとりなおしまして、伊賀八幡宮到着。
伊賀八幡宮の御祭神のお一人は東照大権現様。観光案内所で「東照宮へ行けなくても、伊賀八幡様へお参りすれば良いですよ」と教えていただいたのは、つまりそういうことですね。
全然存じ上げなかったのですが、こちらにはさざれ石がお祭りされていたのですね。へぇー。
ひょっとして滝山東照宮より立派……いや、そんな。
まぁ、後で知ったのですが、こちらも以前は「東照宮」だったのですね。納得。
横からお参りするようになってしまった上、かけ足での参拝でしたが、伊賀八幡宮を出発。次は八丁味噌の郷へ。
岡崎編その2へ続きます。